「5Gとはなにか?」元販売員がわかりやすく解説します【用語の解説あり】

5G mobile

5Gについて基本的なところわかりやすく解説します。元販売員だったので、ある程度わかりやすくお話はできるかなと思います。

5Gの特徴


そもそも5Gになることで、どんなメリットがあるのでしょうか。
ちまたで言われているのは下記の通り。

  • 高速・大容量
  • 低遅延
  • 複数デバイス接続

こんな感じです。
このあと、聞き慣れない用語がたくさん出てきますので、それらの用語を図にまとめました。
以下の図を見ながら読んでいただくと理解が深まると思います。

5Gをより正確に定義すると、

LTEを発展させた「eLTE」と、新しい無線アクセス技術「NR」を組み合わせたもの

これを「5GNR」といいます。
「5GNR」とは、業界団体(3GPP)で、「5Gとはこういうモノですよ」と決めた名称です。
つまり、

  • 「eLTE」+「NR」=「5GNR」 → 第5世代「5G」

カンタンに言えば、我々が言っている5Gは「eLTE」と「NR」を組み合わせたモノということ。

【eLTE】とは
LTEを「5G」利用を想定したLTEの拡張技術。「enhanced LTE」の略。従来の「LTE」と下位互換があるので4G端末も利用できる。「エンハンス」とは「高める・強化する・向上させる」といった意味がある。
【NR】とは
LTEとの互換性は持たせず、全く新しい無線アクセス技術(New Radio Access Technology)のことを指します。
2018年に業界団体で策定され、「NewRAT」=「NR」となりました。

ではどうやって、これらの特徴を実現しているのかを解説していきます。

高速・大容量


5Gがなぜ「高速・大容量」が実現できるのか。
いろいろな技術のおかげで実現できていますが、一番の要因が「帯域幅」が広くなるから。

上の図は、ドコモが保有している周波数の帯域幅です。
従来の「4G」に比べ、5Gの幅が広いことがわかります。

帯域幅とはカンタンに言うと「道路の車線」です。
上の図で例えるなら、

4Gの周波数は「1車線」しかない道路に対し、高い周波数は「40車線」もある。

ようは、「一度に走れる車が圧倒的に増やせるので、結果的に素速くデータを送ることができるようになった」ということ。
このほかにも様々な技術を取り入れて「高速・大容量」を実現しています。
ただ、これほど大幅に車線を増やせたのは、これまで携帯電話では使いづらかった「高い周波数」を採用しているからです。

高い周波数だと使いづらい


今回、5Gで採用される周波数は、3.7GHz、4.5GHz、28GHzです。
5Gでは周波数を「sub6」と「ミリ波」という言い方で区別しています。

【sub6】とは
世界各国で使用する「5G」の周波数は大きく2つに分かれており、
「410MHz〜7125MHz(7.125GHz)」を 「FR1」
「24250MHz(24.25GHz)〜52600MHz(52.6GHz)」を 「FR2」
と区別しています。そのうち「FR1」を「sub6」と呼んでいます。
(FRとは「Frequency Range」)
【ミリ波】とは
「24250MHz(24.25GHz)〜52600MHz(52.6GHz)FR2」
を「ミリ波」といいます。
海外やカタログでは「mmW」や「mmWave」と表記されています。

「sub6」や「ミリ波」は、カタログにも記載される用語なので覚えておくといいですね。

これまで使用してきた携帯電話の周波数は

従来の【LTE】
800MHzや2GHzなど
今回使用する【5G】
3.7GHz、4.5GHz、28GHz

この通りです。「周波数が高い」のが、なんとなくわかっていただけると思います。

周波数が高いと電波が飛びにくい

電波は周波数が高いと飛びにくくなる性質を持っています。
例えば、2GHzと28GHzで比較すると

  • 2GHz 1km〜3kmくらい
  • 28GHz 50m〜200mくらい

28GHz全然飛びません・・・

あと「28GHz」は、雨や雪など大気中の「酸素」や「水分」に弱いので、天気が悪くなるとさらに飛びが悪くなります。

こんな経験ありませんか。
衛星テレビを見ていると・・・

大雨や大雪の日にテレビ映像が乱れたり、視聴できなることありますよね。
衛星放送の大元の電波は「12GHz」という高い周波数を使っているのですが、天気が悪くなると衛星の電波が雨や雪などに遮られて受信障害がおこります。
このため上のようなエラー画面が表示されるんです。

今回5Gで使用する周波数は、さらに高い「28GHz」を使いますので、天候に弱いというのがなんとなく想像できますね。
こうしたことから、高い周波数は携帯電話では使いづらいんですね。

エリアをカバーするのが「eLTE」

飛ばない「高い周波数」のエリア問題をカバーするのが「eLTE」です。
「eLTE」の役割は、

既存の「LTE」を「eLTE」にして、「面」でエリアを広げ、5Gをカバーしていくこと。

それなら、「全部eLTEでよくない?」って思いますよね。

「eLTE」は完全な「5G」ではないので、速度や低遅延など5Gの特徴を完全にカバーしていません。現状LTEが普及している以上、すぐにLTEを潰してNRにするのは現実的ではないので、LTEと互換性を持たせた「eLTE」を展開していくわけです。ようは「eLTE」は全ての周波数を「NR化」にするまでの「つなぎ」でしかないのです。
つまり「eLTE」は、エリアを広げるためのツールでしか過ぎないのですね。

「既存帯域のNR化について」ソフトバンク資料より

「eLTE」では、本来の5Gの性能を活かすことができないので、ソフトバンクはなるべく早く「NR化」したいと、総務省に訴えているようです。
この方向性は正しいと思います。

まとめ


5Gを買うときに気をつけることは

  • 2021年ぐらいまでは、エリアは期待しちゃダメ
  • スピードが体感できるのは「ミリ波」
  • しばらくの間「劇的変化」は、無いよ
  • むしろ「Wi−Fi6」の方が期待大

たぶん、2021年ぐらいまでは劇的な変化はないと思います。5Gが体感できるまでにはどうしても2〜3年必要です。
あまり注目されていませんが、「Wi-Fi6」を家に導入した方が、劇的な変化が体感できます。今回の5G端末が「Wi-Fi6」に対応しているかどうかをチェックして購入してみるとよいとでしょう。

おわり。